それぞれの型の特徴
○階段室型
- 長所
- 住戸のプライバシーが高い
- 2方向3方向に開口部を取れる(日照、採光、通風が良好)
- 共用通路面積が少なくすむ
- 短所
- 高層化するには階段室ごとにエレベーターが必要
○片廊下型
- 長所
- 構造が単純なため高層住宅や工業住宅に適する
- 住戸へのアクセスが容易
- 短所
- 共用廊下に面する部屋のプライバシーの確保に配慮が必要
- 騒音、採光で劣る
- ファサードが単調になりやすい
○中廊下型
- 長所
- 高密度にすることができる
- 構造的に安定する
- アクセスや設備の集約が良い
- 短所
- 開口部が外気に一面しか面しないため、通風条件が悪く、日照条件も悪くなる。
○ツインコリダー型
- 長所
- 片廊下と中廊下の長所を兼ね備える
- 中廊下よりも採光と換気の条件が改善される
- 短所
- 共用廊下に面する部屋のプライバシーの確保に配慮が必要
- 騒音
○ホール型
- 長所
- 高密度にすることができる
- 2方向に開口部を取れる
- 共用通路面積が少なくすむ
- 高層化でランドマークの役割も果たす
- 短所
- 一階あたりの住戸数が多くなる
- 日照などの条件に差ができる。
- 中廊下型に近くなり同じような欠点が生まれる
その他の型
○ボイド型
- 長所
- ボイドが深さに対して十分に大きい場合は外気に近い開放性が期待できる
- 耐震構造的に有利な形態
- 短所
- 下層階ほどボイド内が閉鎖的で採光・換気条件が悪くなる
- ボイド内の空気が汚染されやすい
- ボイド内に音が響くことがある
○スキップフロア型
- 長所
- 階段室型の居住性の良さ×廊下型の経済性
- 廊下のない階はプライベート性が高く両面解放が可能
- 共用通路面積が少なくてすむ
- 短所
- エレベーターの停止階が少ないので住戸へのアクセスが長く複雑になる
- 廊下階と非廊下階の居住性の差が大きい

cf) 重要語句「〇〇ハウス」について
コレクティブハウス・・・・個人のプライバシーを尊重しつつ育児や家事などの生活の一部を共同で行
う相互扶助型の集合住宅。看護室、サロン、食堂などを共同化した高齢者
集合住宅もこれにあたる。
シルバーハウジング・・・・高齢者向けの設備や緊急通報システムなどが備えられ、ライフサポートア
ドバイザーが配置されている住宅。
モビリティーハウス・・・・高齢者、身体障害者のための車椅子に配慮した住宅。
アジャスタブルハウス・・・間仕切りや各種高さなどを可変とした住宅。
コーポラティブハウス・・・自らの住宅を建設しようとする者が協同組合を作り、企画、設計、入居後
の管理・運営を行う集合住宅。
シェアードハウス・・・・・各自が個室を占有し、居間・食事室・シャワー室などを共有するもので、
一般に戸建て住宅を利用する。
ハーフウェイハウス・・・・・リハビリ施設で日常生活への復帰の訓練をする。
