ルネサンス建築とは、15世紀中頃にイタリアから始まったもので『ルネサンス』=『再生』を目指し、古代ギリシャのオーダーや数学的比例などに基づくデザインとなっている。
また、16世紀後半のルネサンス末期はマニエリスム(マナリズム)時代と呼ばれる。
代表建築
○サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(フィレンツェ大聖堂) 1296~1461年/フィレンツェ
イタリア最大の商業都市であるフィレンツェのシンボルを目指して13世紀末に建設がスタートし、175年の歳月をかけて完成した。古代のパンテオンを凌駕する巨大なドームの設計者は、競技によってブルネッレスキが採用された。

○サンタ・マリア・ノヴェッラ教会堂 1470年/フィレンツェ

1300年頃には既に創建されていた教会堂。その上層部の完成を任されたアルベルティは、全体の調和を前提条件に上層部を神殿風に仕立て、また初層にも手を加えて全体を明快な幾何学的比例によって設計した。
○テンピエット 1510年/ローマ
D・ブラマンテによる建築。サン・ピエトロ・モントーリオ教会堂の中庭に建つ殉教者記念礼拝堂で、当時は聖ペテロの殉教地として有名だった。純正なドリス式オーダーと単純明快な比例構成によって、当時建築の理想的範例として考えていた『円堂形式』を達成している。これは古典様式の理想が凝縮されていると評価され、盛期ルネサンス建築の最高傑作の一つと称される。

○サン・ピエトロ大聖堂


世界最大級のキリスト教会建築。盛期ルネサンスの時に建設が始まり、1世紀以上にわたり設計や監修が行われてきた。これにはD ・ブラマンテやミケランジェロ(ドームの設計)、ベルニーニ(広場の設計)、ラファエロなど、当時の天才芸術家が10人以上も携わった。
『サン・ピエトロ』は『聖ペテロ』の意味で、元々はサン・ピエトロ大聖堂を使徒ペトロの墓所として位置付けられていた。
○カンピドーリオ広場


ローマの七丘で最も高く、ローマ神の中でも最高神の神殿があったカンピオーリオの丘に計画された広場。ミケランジェロによる設計。
